その国や地域の安全性を示すバロメーターの一つなんてよく言われるのが、”街灯”です。どれくらいの数、どれくらいの明るさ。白熱灯or蛍光灯、あるいは発光ダイオード式のものなのか等々。それらに注目することで、その地域が都市部なのか郊外なのか、公共設備の管理状況はどんな具合なのかなんてことがある程度推察できますよね? さて、世界的には治安が良いとされる日本は、その辺りの事情はどうなんでしょうか? まぁ、”街灯”をバロメーターとして見た場合、日本はかなりその数は多いと言えます。明るさも適度。現在は蛍光灯式のものが主流ですが、発光ダイオード式のものもかなり増えてきています。日中、太陽光発電で蓄電した電力を用いるエコ方式のものなんかも見かけるようになりました。また、その数の多さや設備の質の高さばかりでなく、それらの管理水準もかなり高いんです。切れかけのものや故障してしまったもの等、不備のあるものの修理/交換等もかなり速やかだったりします。しかも、都市部だけでなく都市郊外や地方なんかでもそんな感じなんです。ですから、日本の夜の風景を宇宙から見ると、道路線に沿ってかなり細かい光の筋が見て取れるそうです。そして、それらが国土全体を覆っているんだとか。日本人はそんな環境に慣れきってしまっていますが、こんなに公共設備の管理が全国的に行き届いているのはかなり稀なんだそうですね? 日本人にしてみれば、最近は治安が少しずつ悪化しているように感じることが多いなんてことを別記事でご紹介させて頂きましたが、それでも現状の環境にはつくづく感謝すべきなんだろうと思います。

とは言え、それだけ煌々とした灯りに国土全体が覆われている風景が見られると言うことは・・ つまり、それだけ人工物が非常に多いってことです。人間の文明発展の第一歩は”闇夜の克服”だったなんて説がありましたっけ。人間は闇に対して恐れる本能を持っているんだそうです。ですから、本来暗闇に包まれる夜時間を明るく照らす手段を持つことによって、”最初の安全”とも言えるものを手に入れたんだとか。未来を見据えた地球全体の自然環境への配慮や保全/回復活動が広く求められている現在の世界情勢を考えると・・ やっぱりとても複雑な気持ちになります。自然環境への影響をできる限り抑えた形での、新しい”灯り”を手に入れなければいけない時代なんでしょうね?

ちなみに日本の”街灯”を目にした際に海外の皆さんが非常に驚かれることが多いのが、電柱/電線の異常な多さだそうですね。「多っ・・」って思われるんだとか。まぁ、街の景観を乱すってことで、日本人には今更ながらに不評だったりするみたいです。地域によっては、日本ならではの風景って感じがして、個人的には嫌いじゃないんですけど・・ 皆さんもちょっと注目してみ下さい。