近年、日本ではノンアルコール飲料の需要が非常に高くなっています。ノンアルコールビールやノンアルコールワインなんかも商品化されて、人気があったりします。最近では、ノンアルコールカクテルの提供に注力している飲食店なんかもあったりします。そんなわけで、飲料メーカーさん各社から非常に多くのノンアルコール飲料商品が販売されています。因みに今回ここで取り上げる”ノンアルコール飲料”と言うのは、アルコール分が含まれないアルコールテイストの飲料のことです。

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さてさて。日本ではアルコール濃度が1%以下のものであれば、法的には酒類に該当しないってことになってます。しかしながら、微量(アルコール濃度1%以下)とは言え、アルコールが含まれているため、まぁ、人によっては量次第でちゃんと酔っちゃうわけです。また、妊婦さんなんかをはじめとして、アルコール摂取に関して十分な注意が必要な方達もいるわけで・・ 体質的にお酒に弱い、とか諸事情により飲酒できない。でも、お酒は飲みたい・・って言う方達の需要は非常に大きかったわけです。で、各飲料メーカーさんの開発が進められたんですね? その結果、アルコール濃度0.05%以下のノンアルコールビールが生み出され、大ヒットしました。現状、日本における”ノンアルコール飲料”はアルコール濃度が0.05%以下であるものを指すんですね? 一般的に、0.05%~1%のものは”低アルコール飲料”って呼ばれて、区別されているんです。日本では、20歳未満の飲酒/酒類購入は禁止されています。また、20歳未満への酒類販売/提供も禁止されています。法的には、この”ノンアルコール飲料”は酒類には該当しないってことにはなるんですが・・そこはやはり、年齢的に飲酒はできるけど、諸事情により飲酒できない人が楽しめるアルコールテイスト飲料ってことで開発された経緯から未成年者への販売は推奨されていません。コンビニエンスストア等の店舗や飲食店でも、20歳未満への販売/提供は自粛してたりします。そう言う意味では、日本では、未成年者の飲酒に関してはとても配慮された販売展開の形態が採られているわけですね。

各飲料メーカーさんによるこの”ノンアルコール飲料”の開発が急激に進んだ背景には、実は日本における道路交通法の改正が大きく関わっています。つまり、飲酒運転に対する罰則強化に伴って消費者需要が高まったんです。海外でも、飲酒運転は非常に大きな問題として扱われてますよね? 2000年代以降、日本では、未成年者による飲酒の防止対策と並んで、非常に重要視されるようになりました。まぁ、そう言った需要に対応した良質な商品をきちんと開発してしまう各飲料メーカーさんは、やはりスゴいと思いませんか? おそらく、今後も”ノンアルコール飲料”は色んな新商品が生み出されていくんでしょう。皆さんも是非注目してみて下さいませ。

・甘酒
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日本におけるノンアルコール飲料の元祖とも言えるのが、この”甘酒”です。とっても伝統的な甘味の一つです。奈良時代(およそ700年代)に成立した歴史書”日本書紀”には、”甘酒”の大元とされる”天甜酒(あまのたむざけ)”の記録があったりします。年末年始に寺社を訪れる初詣でのお客さんに振舞われていたりするのは風物詩の一つです。因みに、寺社の年中行事や催事等で振舞われていたり、販売されているものはアルコール濃度が1%未満になるように調整されているものですので、正確には”低アルコール飲料”に該当りますね。加熱してアルコール分を飛ばして、お湯等で希釈したりするんです。ですから、未成年でも飲んで可ってことになってますが・・ やはりそこはくれぐれも注意が必要です。

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お米を米麹で発酵させる製法と、酒粕(主に日本酒由来のもの)を加熱したものに甘味を加えて調味する製法が主に用いられてきました。原材料や製法を見ると、やはり”お酒”なんです。一般世間でも親しまれるようになったのは江戸時代の頃だそうです。しかも、老若男女問わず、子供達にも飲まれていたんだとか。その当時は、夏バテ防止に効果的な栄養ドリンクみたいな扱いだったんだとか。尚、冬時期は風邪予防のために温めて飲まれてました。まぁ実際のところ、”甘酒”ってかなり栄養豊富なんですね? ビタミンB群(主にB1/2/6)や葉酸、アミノ酸(システイン/アルギニン/グルタミン)、ブドウ糖等々。食物繊維も豊富ってことで、現在では代表的な健康食品の一つとして知られています。市販商品も色々と種類が出されており、海外からも購入して頂けるものがあります。商品によって、本当に風味が異なるので面白いですよ?