“おぜんざい”も”おしるこ”も、温かい餡子(主に小豆餡)の汁物に餅や白玉団子、最中種、栗の甘煮等を入れた菓子として一般的に知られています。”おぜんざい”は、小豆の粒が残されているのに対して、”おしるこ”はこしあんを用いているのが違いですね。主に上流階級の人々によってですが、小豆の汁物料理は比較的昔から食されていました。小豆餡が菓子(或いは菓子の素材)として一般に食されるようになったのは、江戸時代以降と考えられています。現在の”おぜんざい”や”おしるこ”が生み出されたのもその頃と言われています。

ただし、”おぜんざい”と”おしるこ”の呼び名の違いや区別の仕方については諸説あったりしまして・・ 関東と関西で認識が違ったりと、厳密にはちょっと複雑なんです。元々、関東地方においては汁っ気のない餡のことを”ぜんざい”って呼んでいたんです。で、餡の汁物のことを”しるこ”と。いずれも、つぶあんorこしあんの違いによる呼び名の違いはありませんでした。しかしその一方で、関西地方では”ぜんざい”は、つぶあんを用いた温かい汁物全般のことを指していたんですね? で、こしあんを用いているものは”しるこ”って呼んでたんだとか。じゃあ、関東のものと関西のもの、どちらがオリジナルなのか?って話ですが、これも諸説あってイマイチはっきりしないんです。たま~に、この類の認識のずれのせいで、想定していた注文と違うものが出て来る場合があるかもしれませんが、まぁ、その時は「あ~」って思って頂ければ・・( ̄▽ ̄;) 実のところ、”私”も経験があります・・

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一般的には、いずれも”温かい”菓子として提供されますが、夏時期には”冷たい”菓子としても出されたりします。その場合は、”冷やし○○”ってな具合に明記されていることが多いでしょうかね。
※ 缶入りの”おしるこ”は、小豆の粒が入っているものと入っていないものがあったりするかもですが、おそらく関東スタイルなんでしょうね?