この記事では、日本の代表的なすり身製品についてもう少し詳しくご紹介したいと思います。現在では、海外の食品売り場でも日本のすり身製品が手に入るようになりました。ネットショッピングもできますし。とは言え、日本に訪れて頂かないと入手できないものもやはり多くあります。それらについては、機会がございましたら忘れずにお試し頂きたいところですが。

さてさて。すり身製品も今やそれぞれ実に様々な新しいものが開発されています。それらがまたそれぞれ結構違いがあって面白いんです。用いられる食材や製法の細かな違いによってそれぞれ風味や食感にとても個性があるんですね。是非とも、皆さんもお好みの品をたくさん見つけて下さいませ。


かまぼこ

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魚介類のすり身に塩を加えたものを成形して加熱した魚肉練り製品の一種です。現在の主な原料魚介類はスケソウダラ、グチ(イシモチ)、エソ、ヨシキリザメ・・ タイ、タチウオ、ハモと言ったメジャーな魚類の他にもイカ、ホタテ(貝柱)等々。その原型となる製品が生み出された12世紀頃には、海水魚ではなく鯉やナマズ等の淡水魚が主な材料だったそうです。ちなみに、”蒲鉾(かまぼこ)”の名称の由来ですが。古くは材料を竹の棒に筒状に巻いて作られていたのだそうで、その形状がその形が蒲(がま)の穂に似ていたことから、”蒲鉾”と呼ばれるようになったと言われています。元々は、現在のちくわに近い食べ物だったようですね。広義では、後述するカニカマやちくわ、さつま揚げもかまぼこの一種なんです。かまぼこはその加熱方法の違いによって以下のように分類されるそうです。

・蒸しかまぼこ:
魚介類のすり身を蒸し上げることで作られます。スギ等の板に半円筒形に盛り付けられた形状の”板付きかまぼこ”等は代表的な蒸しかまぼこの一つです。うどんやそば類等の麺類の彩り用の具材として、また煮物、炒め物料理等の具材として等、広く使われるために目にする機会が非常に多いすり身具材ですね。

・焼抜きかまぼこ:
魚介類のすり身を焙焼して作られるかまぼこ類です。例としては、”笹かまぼこ”、”白焼蒲鉾”、”焼きちくわ”、”伊達巻”等。全国各地のご当地名産になっているものも多いです。

・揚げかまぼこ:
魚介類のすり身を油で揚げて作られます。”さつま揚げ”は代表的な揚げかまぼこの一つです。”ごぼう天”、”ウインナー巻き”等のように具材にすり身を巻いたもの等。また具材をすり身で包み込んだ”ばくだんかまぼこ”等がよく知られています。おでんなんかは代表的な揚げかまぼこを用いた料理ですね。多種多様な揚げかまぼこが揃えられた専門店なんかもあって、近年は海外の方にも大人気です。煮物、炒め物料理等の具材としてよく用いられます。

・ゆでかまぼこ:
魚介類のすり身を熱湯で茹でて作られます。例としては、”なると”や”つみれ”、”はんぺん”等。


カニカマ(カニかまぼこ)

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その風味や食感、形状、色等をカニの剥き身に似せて作られたかまぼこ類です。1970年代に登場して以降、日本人にとても親しまれているすり身製品と言えるでしょう。現在は世界中で人気になっていますよね? ただ、それほど昔に生み出されたわけでないかまぼこ類であるにも関わらず、元祖製品がどこのどれなのか分からなくなっていたりします。近年は、風味や食感、形状、色等を本物のカニの剥き身により一層近づけた高品質製品等も開発されているんです。今後の更なる発展に目が離せないかまぼこ製品です。


ちくわ

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魚介類のすり身を棒状のものに筒状に巻き付けて加熱したもの。竹のように中が空洞の筒状をしているのが特徴です。加熱方法は製品によって、焼いたり、蒸したり、揚げたり、茹でたりと様々。一般によく知られているものは焼いたものでしょうか。


さつま揚げ

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魚介類のすり身に調味料を加え、成形して素揚げしたものです。ちなみに東日本では”さつま揚げ”と呼ばれる一方で、西日本では”てんぷら”なんて呼ばれます。更に、鹿児島(薩摩(さつま))地方では”つけ揚げ”とも呼ばれたりします。タマネギやネギ、紅ショウガやすり潰していない魚介類の具材等や薬味具材等が練り込まれたりするものもあります。


魚肉ソーセージ

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スケトウダラ等のすり身に、豚脂、調味料、香辛料の他、デンプンや卵白等を練り混ぜたものをケーシングして、レトルト殺菌釜で高圧高温殺菌して作られます。明治/大正時代以降、日本では国内における洋食の普及に伴う魚介類の保存性向上が求められました。で、全国各地で魚介類を原材料としたハムやソーセージ類の開発が進められたのだとか。そうして、第二次世界大戦後間もなくの頃、遂に魚肉ソーセージが生み出されました。原材料に含まれる食品保存料の改善や、高度経済成長期以降の国内の飽食化による需要低下、漁業水域の制限等による原材料の高騰等々、とかく様々な問題に直面する機会が非常に多かったんです。しかしながら、メーカー企業による長年の開発/販売努力によって、現在は人気のヘルシー食材となりました。海外でも、とてもメジャーなすり身製品と言えるかもしれませんね。


つみれ

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主にイワシやアジ、サンマ等の青魚類のすり身が用いられたものを指すことが多いですが、鶏肉や豚肉等を用いたものもあります。海外にも似た製法で作られるものが結構ありますよね。市販品も多く出されていますが、各家庭でも作ることが容易なため、長年親しまれているすり身製品です。