日本は言わずと知れたスイーツ大国の一つです。今日では、自国発祥のスイーツの”和菓子”よりも、海外から伝わったスイーツ類の方が圧倒的に多種類で人気だったりするわけですが・・ まぁ、それだけのことはあって、海外から伝えられたスイーツ類のコンセプトや料理法なんかを元に本邦オリジナルとも言えるモノを生み出していたりするのもまた事実です。しかも、それらは海外の方々にも非常に好評なものも多かったりします。実際のところ、それらの中には日本発祥のモノが割と多く存在すると知って、驚かれる方も結構多かったりするかもしれません。以下にそれらのいくつかをご紹介しておきますので、日本にいらっしゃった際には是非ともお楽しみ頂ければです。

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・ショートケーキ
所謂、イチゴや他のフルーツを具材としたレイヤーケーキの一つです。フルーツ類を挟み込んだスポンジケーキ全体を満遍なく生クリームで覆って、更にフルーツ類でデコレートしたものですね。日本人にとって、”ケーキ”と言うもののアイコンとも言えるかもしれません。大正時代(1912~1926年)に”不二家”さんが売り出したことで日本中に知られるようになりました。

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・ミルクレープ
クレープとクリームを交互に幾層にも重ねたケーキです。クレープ自体はフランスのブルターニュ地方が発祥だそうですが、ミルクレープは日本で発案されたケーキなんだとか。当初、麻布のカフェで売り出されていたものを、1978年に”ドトールコーヒー”さんが全国的に広めました。こちらも日本人にとって非常に馴染みのあるケーキの一つですね。

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・ホットケーキ
パンケーキをより分厚く、より甘くアレンジしたモノとして開発されました。元はアメリカのパンケーキだそうで、明治時代には日本に伝えられていたようです。一般的に知られるようになったのは、昭和初期に家庭用のホットケーキミックス粉が販売されたことがきっかけでした。フライパンで簡単に作ることができることから非常に人気を得たようです。現在でも、喫茶店等でお馴染みのスイーツの一つです。

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・スイートポテト
明治時代に発案されたサツマイモを用いたスイーツ。裏漉ししたサツマイモに砂糖やバター、牛乳、洋酒等で調味した後、成形してオーブンで焼き上げたものです。全国で知られるようになったのは、戦後だそうです。

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・カステラ
泡立てた鶏卵に小麦粉、水飴を混ぜ合わせてオーブンで焼いたスイーツです。16世紀頃、ポルトガルから伝えられた当時の南蛮菓子(卵、小麦粉、砂糖を混ぜ合わせた生地を焼き上げたもの)を元に長崎で生み出されたモノが発祥とされています。実のところ、カステラはどうやら和菓子に分類されているようです。
※16世紀当時、ポルトガルやスペイン等のヨーロッパ諸国から訪日した人々は”南蛮人”と呼ばれていました。そんな”南蛮人”から伝えられたモノのことを”南蛮○○”と言っていたわけです。

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・コーヒーゼリー
砂糖等で甘味をつけたコーヒーにゼラチンや寒天等を混ぜ入れて冷やし固めたものですね。19世紀のイギリスやアメリカ合衆国の書籍においてレシピが紹介されていたそうです。合衆国では、”コーヒーゼリーの素”と言う形で製品販売もされたそうですが、あまり知られることがなかったのだとか。現在のように一般的に広く知られるようになったのは20世紀初めに日本で冷菓として紹介されたものがきっかけだったそうです。日本のコーヒーショップや喫茶店では定番デザートとなっている他、市販製品も多く販売されています。海外の方達にも非常に人気なんだそうです。

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・プリンアラモード
カスタードプリンを果物や生クリーム等で飾り立てるように盛り付けたものです。アイスクリームや焼き菓子なんかもトッピングされているものもありますね。第二次世界大戦後まもなくの頃、横浜のホテルニューグランドのザ・カフェさんで生み出されました。同ホテルがGHQによって接収されていた当時、滞在していた高級将校のご婦人方向けに考案されたデザートなんだそうです。どこかレトロでノスタルジックな雰囲気が感じられるのも魅力的なところ。こちらも現在では、喫茶店やレストランの定番のデザートメニューとなっています。