日本の夏の風物詩です。この「風物詩」と言うのが、今回注目して頂きたいところです。

日本で「花火」が観賞用(或いは「風流事」)として扱われた記録は五百年以上前に遡ります。大陸(当時の明朝)から持ち込まれたものだったとか。当然のことながら当時は時の権力者向けの娯楽だったわけですが、江戸時代に入りこれが大衆向けの娯楽になりました。国内で戦が無くなったお陰ですね。「花火師」とか「火薬屋」と呼ばれる職人さんが現れたのはこの頃です。夏に行われるようになったのは、おそらく日本の多湿な気候のせいだと言われています。大規模な打ち上げ用のものばかりでなく、おもちゃ花火なんかも一気に大人気になったようなのですが火事が多発したようですね。当時の家屋は木造のものばかり。加えて、冬は空気が超乾燥してますから、まぁジャンジャン燃えたわけです。その結果、火事が江戸の名物?になってしまいました。で・・江戸では隅田川の花火大会を除いて、花火禁止令が出されました・・ 何ともエラい展開の速さですが、お陰で大衆向けの「花火」は地方にもぶわ~っと広がりました。大衆向けの娯楽として根付いたのは、やはり平和な時代だったからなんですね。一般の人達が「風流事」として楽しめる風潮があったわけですし。そんなわけで、「花火」が日本の夏の風物詩になっているということにはとっても意味があるんです。夏は「お盆」の時期だったりしますから、祖霊への感謝なんかもきっと含まれているんでしょう。

花火大会の開催地

7月、8月の土or日曜には、日本全国各所で「花火」大会が開催されています。エライ数です。大体500発から、多いところでは1万発以上打ち上げるところも。せっかくの機会ですし、訪れる先の近辺で開催されていないかどうか調べてみて下さい。いいですよ?日本の「花火」。敢えて英語表記を「HANABI」とさせて頂いたのもお分かり頂けるかと思います。雨上がりの空に寄り添っては消えていく花火・・ ステキですよね?

「玉屋」と「鍵屋」

花火が上がっている時にこんな掛け声を耳にすることがあるかもしれません。「たーまやー」、「かーぎやー」。最近は少ないでしょうかね? これは前述の「花火師」の有名どころ二つの屋号です。つまり見事な「花火」に対する称賛の掛け声だったんです。それが今では、花火業者さんの屋号に関わらず使われる掛け声になっているわけですね。テンションが上がったら叫んじゃって下さい。ちょっと練習しておきましょうね? それでは・・エビバディ、セイ!!