日本の伝統的な遊びの一つとして知られるのがこの「あやとり」。両端を結んで輪っか状にした”紐(縄)”を両手指に引っ掻けたり外したりすることで何かしらの形状を作る遊びです。日本以外の国や地域でも同類の遊びや芸能があったりするそうですね? どこから始まったとか、どこの地域の由来といったことは不明・・ と言うか、いずれの地域でも自然発生的に起こったんじゃないかと考えられているとか。人間が文明を築いていく上で、他と距離を置くために産み出した道具が”棒”で、逆に他と繋がるために産み出した道具が”縄”・・なんてことをとある作家が書いていましたっけ。世界中の異なった国や地域において、”紐(縄)”を使った同様の遊びが自然に発生しているって言うのも、何だか納得できる気がします。

ayatori_002
基本的には「あやとり」は一人遊びだったりするわけですが、日本には「二人あやとり」と言って、交互に相手の両手から紐を取り合って型を作るって遊び方があるんです。これって、海外の「あやとり」にもあったりするんですかね? 異なった国や地域同士で「二人あやとり」をしてみたら、とても面白そうですよね? まさに異文化と繋がることができる遊びって感じがしてステキじゃないかと。いかがですか?

ayatori_003
「あやとり」に限らず、ちょっとした一人遊びは時代を経て随分と変化してきました。多くの場合、身の回りにある何気ないものを工夫して用いることで”遊び”へと昇華させてたりしてきたわけです。何もないところから、”遊び方”そのものを考え出すって言うのが、かつては普通だったんですね。すごいことですよね? その点、”遊ぶ”ための手段やモノが始めから数多く提供されている現代の社会は随分と恵まれているもんだと思います。あ、別に、そんな現代の社会に対して批判めいたことを言いたいわけではありません。自分自身が子供の頃に、現代のような”遊び”があったら、やはり楽しかったんだろうなと感じるものも多いですから。そうやって”遊ぶ”時間や経済的な余裕なんかがあるのはとても幸せなことなんでしょうし、そういう”遊び”もそんな時代だからこそ生み出された文化なんだと思いますので。かつては、身の回りにあるモノを使った”遊び”が主でした。現在は、スマートフォンやゲーム機器等の電子機器を用いてバーチャル空間での”遊び”が主流と言えるでしょう。はてさて、じゃあ次はどういう形態の”遊び”が生み出されていくんでしょうか? なかなか楽しみですよね。