ここでお勧めしたいのは”日本茶”のことです。”日本茶”にも定義の仕方が色々あったりしますが、ここでは”抹茶”と”煎茶”って感じにざっくりと。国内におけるお茶の生産地としては、静岡県、鹿児島県、三重県、宮崎県等がよく知られています。他には、京都府や埼玉県なんかも有名でしょうかね。それぞれの地域の有名なブランド茶なんかもあったりします。明治時代以前までは、北海道地方を除くほぼ全国の地域でかなり盛んに栽培されていたそうです。愛飲する茶葉の品質等の違いはあれど、身分を問わず日常的に飲まれていたようですね。明治維新以降は海外にも輸出されるようになりました。しかしながら、欧米の食文化の流入によって、国内での消費量は徐々に減っていきました。更に、第二次世界大戦後には海外で生産された茶葉の流通が急激に増加したために、海外向けの輸出量は大きく減少しました。海外からもたらされた食文化によって、日本人の嗜好も非常に多様化しました。飲み物ですと、コーヒーや紅茶、ハーブティー等々・・ まぁ、ホントに色々ありますよね。それでもやはり”日本茶”は、まぁ日本人の嗜好に合っているんでしょう。缶飲料やペットボトル飲料なんかは、近年の健康志向も相まって、かなり安定して消費されているんだそうです。海外でも和食の人気上昇に伴って、注目を集め始めているとか。今後がとっても楽しみです。

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ちなみに。ご存知の方も多いかもしれませんが、”日本茶”は飲む際に砂糖やミルク等を加えたりはしません。そのまま飲みます。缶やペットボトル製品として出されているものも、基本的に所謂ストレートティーです。身分を問わず、愛飲されてきたわけですが、別に上流階級の人々に限っては砂糖などを加えて飲んでました~なんてことはなかったんですね。砂糖やミルクは贅沢品だったのは事実ですが、そもそもがそのまま飲む方が好みだったみたいです。そんな習慣があったせいでしょうかねぇ? その後、海外からもたらされたコーヒーや紅茶と言った飲み物に関しても、砂糖やミルク等を加えずにそのまま飲むことを好む人の割合は決して少なくなかったんです。ですから、コーヒーや紅茶等の缶製品やペットボトル製品も砂糖やミルク等が入っていないものが多く売り出されています。”ストレート”飲料を愛飲するのは、近年の健康志向ブーム以前から元々あった嗜好なんです。まぁ、”日本茶”に関して言えば、やはり砂糖やミルク等は加えずに飲むことをお勧めします。

抹茶

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緑茶の茶葉を粉末状にしたものです。茶道で飲用に用いられるのがコレ、お湯を加えて撹拌したものですね。この抹茶粉末を用いたスイーツ等が海外の方達に結構人気だったりします。菓子類の材料としての他、調味料としても好評みたいですね。少し前までは菓子類にしても和菓子に用いられているくらいのイメージしかなかったんですが、洋モノの具材との相性もいいみたいです。

煎茶

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一般的によく言われる”緑茶”にあたるもの。茶葉を蒸して造られる不発酵茶です。お湯で茶葉を煮出す、或いは急須なんかで出して飲みます。

“煎茶”には更に色々種類があったりします。

・玉露:
栽培方法が少し異なります。収穫前に一定期間日光を遮ることで旨味を凝縮、渋味を軽減させたもの。一、二番茶の早摘みの茶葉を用います。

・煎茶:

玉露と異なり、日光の遮断を施しません。”緑茶”全般を意味する”煎茶”とは意味合いが違って、製造過程が他とは異なります。

・ほうじ茶:
茶葉を焙煎したものです。当然味も香ばしく、色も茶色がかってます。

・玄米茶:
番茶(煎茶もあります)を焙じたものと、”蒸し””炒り”を施した玄米を混ぜたものです。因みに番茶は煎茶の規格外、あるいは低級品のことです。その分安価ってわけですね。

麦茶

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麦茶は、その名の通り茶葉を用いた茶類ではないのですが、日本を代表するお茶ですのできちんとご紹介しておきたいと思います。大麦の種子を殻付きのまま焙煎したものを煮出す(or水に漬け込む)ことによって作られるお茶です。麦茶の歴史は、どうやら緑茶よりも長いんです。一説によると、縄文時代の頃には飲まれていたんだそうですね。正式な記録としては、平安時代には貴族の間で愛飲されていたんだとか。その後は、武家にも広まり、江戸時代以降には一般にも広く飲まれるようになりました。明治・大正時代くらいまでは”麦湯”と呼ばれていたようです。原料である大麦の収穫時期が初夏であるため、夏に楽しむ飲み物として親しまれたようです。その後も日本の夏の風物詩として定着していき、煮出し用の(後に水出し用のものも)ティーバッグ型のものが家庭向けにも市販されるようになっていきました。現在では、他の茶類と同様、缶や紙パック、ペットボトルの製品も市販されています。ホット/コールド共に楽しめて、各家庭での作り置きも簡単。またミネラル分が非常に豊富であることから、近年では海外でも注目されたりしています。

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以上のようにざらっと挙げた”日本茶”ですが、まぁ是非試してみて下さい。日本の飲食店なんかでは、”水”の代わりに”日本茶”が出されたりすることがあります。後はコンビニエンスストアなんかにはかなり多種多様なペットボトル商品が置かれています。結構”味”も”香り”も違うんですよ? お気に召したならば、茶葉も是非購入してみて下さいね?