地域によっては危険な生物がいたりします。毒を持つ生物や病気を媒介する恐れがあるやつ、後はそう、物理的な意味合いで危ないのとか・・? まぁ、そんな命に関わる害がある生物なんかについては、皆さんも前以て情報を入手してたりすることが多いでしょう。また、その地域での注意喚起なんかも結構徹底してたりするのでそれほど心配はないかもしれません。ただし、命の危険はあんまりないけどやっかいな生物・・ となると意外と盲点だったりします。そんなわけで、今回は虫のお話です。ちょっと地味目の話題かもしれませんが、侮るなかれ。実際に遭遇したり、害を被ったりするとなかなかのダメージです。下手すると、それだけでその国のイメージが劇的に下がるなんてことも無きにしも非ずですので。

– G –
日本では「好き」っていう人はまずいないのがこちら。ゴキブリさんですね。バッチイっていうのは、まぁ、そうなんですが・・ 別に噛むとか刺すとかそういう被害をもたらすものではないんです。※あ、噛みはするとかって話も・・ いやーッ! 何と言うか・・ おそらく遺伝子レベルで日本人の本能に組み込まれたイメージによる精神的ダメージ。そういう害を持つんですね。あまり冗談抜きに、このダメージは多くの日本人にとっては深刻なものなんです。あの造形、動き。しかも飛行能力持ち・・ ヤバイです。Gが生活空間に出現しただけで、おそらくその日の気持ちゲージは「+(プラス)」になることはありません。くれぐれもご用心ですよ?

対策:
・専用の殺虫剤(種類は色々)
・洗剤(身近にあるものではこれが一番)
・熱湯(扱いが危険なのでお勧めはできませんが)
・なぜか飼い猫やらが狩ってきちゃいます(しかも、戦利品として持ち帰ってきます)ので、その対策を

– 蚊 –
地域によっては非常に危険なのがこれですよね? マラリヤ、デング熱等を媒介することが広く知られています。日本は夏頃の気候が多湿ということもあり、蚊はいっぱいいます。勿論、都市部も郊外も関係なく。幸いなことに、日本の蚊の場合はマラリヤやデング熱等の心配はまずありません。ただ、とかく何処にでもいて何処にでも付いて来ちゃうんですね・・ アレは、海外でも同じなんでしょうか? 日本のは「より執拗」とかって感じに、仕様が違ってるとかはないんでしょうかね? あちらにも事情はあるんでしょうが、あの「痒み」をわざわざ残していくスタイルは非常に悪意を感じます。寝入ろうとしている時にあの羽音が耳元でした時のイライラ感はとってもダメージです。かの清少納言も「枕草子」の中で、こう記しています。”ねぶたしと思ひて臥したるに、蚊の細声にわびしげに名のりて、顔のほどに飛びありく 羽風さへ、その身のほどにあるこそ、いとにくけれ” (訳:”眠りに就こうとしてる時に、あの蚊がプ~ンって羽音を立てて、顔の近くを飛んだり、身の回りにまとわりついてるときほどイライラすることはないんじゃないかしら? ホントあれはイヤ!!”)まぁ、やはり昔っから良いイメージはなかったんでしょうね。5月中旬~9月終わりくらいの時季は要注意です。

対策:
・蚊取り線香(趣:◎、効果:〇)
・専用の殺虫剤(趣:○、種類の数:◎、効果:◎)
・はっか油(趣:?、効果:〇、自身への無害感:◎)

– ダニ –
カーペットや絨毯、お布団なんかに潜んでいることが多いです。羽音もしないため、姿を見られることはかなり少なく、気付いたら刺されてます。屋内にいるダニ類に関して言えば、基本的には被害は痒いだけですので、まだましです。しかし、山野には刺されるとマズい種類がごくたまにいますのでご注意を。

対策:
・虫よけスプレー
・専用の殺虫剤
・ハッカ油

– カメムシ –
その強烈かつ得体の知れない刺激臭による不快度/トラウマ度が非常に高い虫。全国でびっくりするくらい違う名前(方言による)が付けられており、割と昔から日本人には馴染みが深いようです。身の危険(ストレス)を感じると悪臭を放出することから、ヘタな手出しをすることができないのが厄介なところ。その形や大きさ、色、模様などはなかなか多種類であるため、あの有毒ガス攻撃能力さえなければ、ひょっとしたらダンゴムシかテントウムシくらいの人気を有したかもしれません。まぁ、農業害虫ですのでやはりムリだったかも・・ 近年、夏終わりから秋くらいの時期に大量発生する事例がとんでもなく増加してます。

対策:
・とにかく機嫌を損なわない
・粗雑に扱わない
・基本的に物理攻撃は加えない方が得策かも

尚、カメムシの臭い消しに有効なのは「界面活性剤」。食器用洗剤や洗濯用洗剤などを用いて速やかに対処しましょう。

– スズメバチ –
命の危険があるような生物がほとんどいない日本で、こちらは数少ないガチの「ヤバイ」生物です。日本にはスズメバチ属が7種、クロスズメバチ属が5種、ホオナガスズメバチ属が4種と、合計16種のスズメバチが生息していたりします。しかも日本にはオオスズメバチという、世界最大種がいます・・ 本当にデカいですし、本当に危険です。万が一刺された場合は、市販の薬局で薬を買って来て・・なんてのは基本ダメです。ヒドい目に遭います。経験者として、迷わず病院へ行かれることをオススメします。応急処置としては、患部から毒を絞り出して大量の水で冷やして下さい。大体秋頃、9月~11月頃が繁殖期にあたるため要注意です。

対策:
・巣に近づかない
・単独で飛んで来ても刺激しない
・一度刺されたことのある人は本当に要注意

– ムカデ –
Gさんほどの出現率はないものの、その見た目のインパクトと遺伝子レベルで組み込まれているイメージによる精神的ダメージは相当。かなりの「物理攻撃持ち」ってことに加えて、耐久力が凄いってところがもう・・ 何かもう大ボス感があります。割と季節問わず現れますから、日本の虫界の頂点に位置するかもしれません。刺されると本当に痛いです。母がそう言ってました・・v( ̄▽ ̄;)v 後、なかなか死にません。即効性のある殺虫剤はぶっちゃけありません。物理攻撃が一番有効です。

対策:
・身の回りにある雑誌、新聞等による物理攻撃による完全破壊
・倒したと思っていたら、まだ・・っていうホラー映画仕様です。油断大敵
・天敵である「オオゲジゲジ」召喚。(ただし勝率はあまり高くないです)

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日本人は結構「虫嫌い」です。日本には、”胸がむかむかするほど不快である”気持ちや様を、”虫唾が走る”って言ったりします。一説では、虫嫌いであるゆえに、虫と遭遇した際の気持ちを表したとも。そのためか、日本では虫よけグッズはかなり色々と売られています。アリ、ハエ、ガ、クモ、カメムシ、ナメクジ等々・・ なかなか興味深いものもあります。宜しかったらちょっと探してみて下さい。

さてさて・・ 今回は、文章を書いていて何か変な汗が出ましたね。他の国と比べると、日本は割と命に関わるような害をもたらす危険な生物は少ない方です。虫なんかによる伝染病などの恐れも非常に少ないですし。一般的に毒を持つ生物の被害と言えば、陸上なら蛇や虫。海ならクラゲとかですかね。日本では被害は非常に少ないんですね。毒も割と弱いのが多いですし。物理的な意味合いでヤバい生物ですと、日本の場合は熊や猪でしょうか。まぁ、海外の国々と比べると、動物類は基本あまり大きくありません。とは言え、以前は基本的に山奥に出掛けない限りは心配なかったのですが、近年は少しずつ遭遇する機会が増えて来まして・・ 特に昨年2020年は、北海道や東北/北陸地方等の都市部なんかでもなぜかすごい数の出没例がございました。そんなわけで、やはり油断は禁物ですね。皆さんが日本で快適な時間を過ごすためのご参考までに覚えておいて頂ければ。