日本語には、物や事柄の数量を表す単語があります。他の言語圏の方達が見聞きすることが多いものをいくつか挙げるならば、人数を表す”○人”、動物の数を表す”○匹”、飲食物等の数を表す”○杯”、”○皿”、”○本”辺りでしょうかね? これら、”助数詞”と呼ばれるものでして。他の言語圏では、中国語や韓国語、東南アジアの国々の言語なんかでは日常的に用いられるもののようですね。日本語の助数詞は非常に多いんです。例に挙げさせて頂いたものの他、”○個”、”○枚”、”○冊”のように使用頻度が非常に高いものもあれば、ある特定のものを数える場合にしか用いないようなものも多くあるんです。加えて、日本語の場合は他言語圏の単語を”外来語”としてそのまま取り込んで用いてしまうことが多い言語であるために、助数詞の種類も多いんです。”○セット”、”○パック”、”○ピース”、”○シート”って具合に。一説では数百種類くらいあるんだとか・・ まぁ、めったに用いられない助数詞はともかく、使用頻度の高い助数詞についてはその使用ルールをある程度覚えておいて頂くと良いかもしれません。日常的に用いられることの多い助数詞の簡単な使用ルールを以下にまとめてみました。よろしければご参考になさって下さい。
・人数:○人
・動物(哺乳類、爬虫類、両生類、魚類、虫類):○匹
・動物(鳥類):○羽
・飲み物(コップ、ジョッキ等):○杯
・飲み物(ボトル、缶):○本
・料理:○皿
・料理(丼もの、麺類etc):○杯
・書籍類:○冊
・映像/音声メディア類(CD、DVD、Blu-ray Disc等):○枚
※書籍類、映像/音声メディア類のvol.数:○巻
・機械類:○台
・衣類(上):○着(インナー類は○枚)
・衣類(下):○本(スカート類は○枚)
・衣類(履物):○足
・薄っ平(ぺ)たい形状のもの:○枚、○シート
・細長い形状orひも状のもの:○本
・色々なものや複数のものがまとめられているもの:○セット、○パック、○組
・乗り物(自動車類):○台
・乗り物(船舶類):○艘
・乗り物(飛行系):○機
・人や動物等の生き物以外で、上記のいずれかイマイチよく分からないもの:○個
実のところ、日本語における助数詞の使用ルールって結構曖昧なんです。大まかには上記のものを把握しておけば、日常生活ではそれほど問題はないでしょう。ただし、厳密に正しく使い分けをしようとすると、かなり細かいんです。同じ動物でも、牛や馬等の大型の哺乳類は”○頭”だったりしますし。魚介類なんかは、イカ、エビやウニのように生き物として数える場合と食材として数える場合で異なる場合もあります。食材、料理類はその種類固有の助数詞を持つものがいくつかあったりしますね。握り鮨が”○貫”って数えられるのはご存じの方も多いでしょうか。他にも、豆腐は”○丁”、食パンは”○斤”って感じです。加えて、物の種類としては全く別なのに同じ助数詞を用いるような例(銃:○丁、砂糖:○斤等々)も多いために、日本人でも使い分けは難しかったりします。日本語の助数詞が非常に多様性を持っている理由は何かと申しますと・・ 上述したように、日本語は他言語圏の単語を”外来語”としてそのまま取り込んで用いてしまうことが多い言語だからだと言われています。特に助数詞に関しては、漢字を用いる中国の言語の影響が非常に大きいと言えるでしょう。中国語で用いられていた物の名称を、外来語としてそのまま取り込んで数量の単位としてしまったんですね。それに加えて、日本独自の助数詞を増やしていってしまったと・・ 詳しくお調べ頂くとなかなか興味深いものも多いので、よろしければ。