他の項でも何度かお話ししているように、夏頃の日本はとっても湿気があります。加えて都市部はアスファルトやコンクリート、ガラスに覆われた建物が集中していますし、更に空調設備から排出される熱気なんかによってとても気温が高くなります。天気予報等で報じられる気温よりも高温であると思って頂いた方がいいんですね。気温だけで見れば、日本よりも高温の地域からいらっしゃった方の中には、日本の方が暑いとおっしゃる方も結構いらっしゃるようです。湿気のせいで、暑さの質が違うんだとか・・ それくらい夏頃の日本の気候はなかなかにヤバイんです。 さてさて、そんなわけで・・ 今回は「熱中症」についてお話ししようと思います。

「熱中症」とは

人間にとっての適度な体温は大体35℃~36℃台と言われています。人間の身体はこの適度な体温を維持するために、汗をかいたり、血流を調整することで皮膚温度を上昇させたりすることで体外に放熱したりします。「熱中症」は体温の過度な上昇によって、この体温調節機能のバランスが崩れてしまい身体内に熱が溜まってしまった状態のことです。

主な症状としては以下のようなものが挙げられます。
① めまい/立ちくらみ/顔等の火照り
② 頭痛/倦怠感/吐き気
③ 筋肉痛/筋肉の痙攣
④ 体温上昇
⑤ 発汗不良(汗が止まらないor全くかかない)
⑥ 意識混濁(正常な返答等ができない)
⑦ 脱水症状
※①~③辺りの症状を少しでも感じた場合は注意が必要。

ここ数年、日本では「熱中症」についての注意喚起が非常に多くされるようになりました。実際に「熱中症」を起こしてしまったっていう例がめちゃくちゃ増加したんです。救急搬送の件数も劇的に増えました。どうやら気づいた時にはもうヤられてるってことが多いようです。ただでも暑くってダルかったりすると分からないんですね。ちょっとした体調不良だ、くらいに思ってしまいますし。また、直射日光を浴びているような炎天下の場所ばかりでなく、空調の効いた室内でも起こり得るってところが恐ろしいところなんです。つまりは、「予防」が何よりも大切というわけですね。では、どんな対策をしておけばいいか?

① まずは基礎体力づくりが重要
日常的に適度な運動、適度な食事、適度な休息(睡眠)を心掛けること。やはり「抵抗力」が大事なんですね。ある意味、最も難しいところだったりしますが・・

② 暑さに対する意識を持つ
ギラギラと直射日光が降り注ぐような炎天下の下に長時間いたりすることは絶対に避ける。逆に涼しすぎる場所もダメだそうです。暑いからといって、冷房ガンガンの室内もやはり体温調節機能のバランスが崩れるようですので。

③ 水分/塩分補給を忘れずに
水分補給はこまめに、勿論適度な塩分補給も大切です。ただし、いずれも過剰摂取は厳禁。

そりゃあそうだろうよ?とか、至極当たり前のことばっかりじゃ?って内容ばかりですよね・・ ①なんて一朝一夕に何とかなる話ではないですし。でも、大切であることに変わりはないわけで・・ 「無理をしてしまう」、或いは「自分を過信してしまう」っていうのが割と深刻な要因だったりするみたいです。結構体力に自信がある人なんかでもヤられちゃいますし。後は、テンションが上がっちゃってるあまり、どうにも気づかない・・とかでしょうかね? そんなわけで、「熱中症」対策用の商品なんかも色々と出ていたりします。経口摂取飲料や冷却グッズ、温度/湿度計、防暑衣料。後はミネラル補給のための飴ちゃんとか・・ 大体、梅雨入り前くらいの時期になるとこういった商品が多く見られるようになります。まぁ、初めて目にされると、「!?」なんて思われるかもしれません。しかしながら、実際に発症してしまった例がこの数年びっくりするくらいに多くなっちゃったんですね。一歩間違えれば命に関わることですので、くれぐれもご注意下さい。