皆さんにとって、日本の風景として浮かべるのってどんな感じでしょうか?
やっぱり、お寺や神社、瓦屋根の屋敷が連なる街並みとそれを見下ろすお城。
そんな街中を往来する刀を差した武士の姿・・みたいな?
おそらく、海外の方達が「日本と言えば・・」的な意味で思い浮かべる風景の原型はきっとこちらの「京都」なのかなと思います。
19世紀終わり頃、当時政局の中心地だったこの街はまさにそんな風景が広がっていたようですね。
この時代の人物や出来事を扱った映画や小説等は、日本人にもすっごく人気なんです。
250年余りも続いた江戸幕府下の天下太平の世の中が終わりを迎えて、急速な近代化が進んでいく激動の時代だったわけなんですが。
そんな日本史上でも屈指の崩壊と創造の舞台となったこの都市は現在でも魅力いっぱいだったりするんですね。
「京都」の歴史は8世紀の終わり頃にまで遡ります。
「京」の字に示されている通り、「京都」の街は日本の首都として作られました。
「平安京」と呼ばれたその都市は、当時の中国の王朝「唐」の都を参考にして、また建築様式や風水の知識なども積極的に取り入れられたのだとか。
以降1000年もの間、この国の政治や文化の中心地であり続けました。
19世紀終わりの明治維新により、首都機能が現在の「東京」に移った後は一時的にかつての華々しさや賑やかさは衰えましたが、急速な近代化に伴ってかつての建造物等が姿を消していく一方で、街自体の景観をそのまま残すことに注力しました。
その結果、国内でもまれに見るほどに当時の風情を残すことに成功したわけです。
「平安京」が作られて以降、やはり政治や文化の中心地だったせいもあって、実は「京都」は幾度となく大きな戦に巻き込まれていたんです。
街も何度も破壊されたり焼き払われたりしてきたんです。
しかし、その都度復興されてきたんですね。
日本屈指の古戦場と言っても差し支えない、まさに日本の歴史がぎゅっと降り積もった都市なんです。
「京都」が他の主要都市と大きく異なる点は、海に面した地域ではない点でしょう。
大きな河川は有していますが、内陸部に位置しています。
それ故に、街全体の風景が他とは大きく異なります。
その街全体は作られた当時のままに碁盤目状になっていて、とても壮観です。
景観を崩さないように、高層の建造物を制限しているんです。
またエリアによっては、建造物の色や外観も厳しく制限されています。
海外ではそういう地域って割と見られますが、日本では結構珍しかったりするんですね・・
その辺りは残念なところだったりしますが。
勿論、建築物ばかりに限らず、工芸品や食文化等々、かつての日本の文化を今に伝えてくれているものはたっくさんあります。
他の都市にはない、独特の風情を楽しんで頂けるところですよ?
何も「京都」に限った話ではありませんが、ほんの少しでも結構ですのでこの街の歴史について下調べして頂いてから訪れて頂きたいところです。
その方がきっと一層お楽しみ頂けますので。
以下では、「京都」の主な観光エリアをご案内したいと思います。
また併せて「京都」以外のお勧め観光エリアを含めた「旅のしおり」も追加していきますのでお楽しみに。
他の主要都市等から「京都」を訪れて頂く際の起点となるのは「京都タワー」が目印の「京都駅」でしょう。
新幹線の停車駅ですし、市街地内を移動して頂く際の鉄道、バス等もこちらからご利用頂けますので。
地下鉄・バス一日券をこちらでご購入頂いておくと非常に便利です。
この地域は所謂古都っぽい雰囲気ではありません。
国内の他主要都市の中心市街と同様、現代の大都市っぽい風景です。
少し異なるのは先述のとおり、他主要都市と比べてビル等の建造物が低めってことですね。
「京都タワー」の展望台から周囲をご覧頂くと一層その辺りを実感して頂けるでしょう。
「京都駅」から徒歩圏内(大体15分くらい)にある「京都博物館」「京都水族館」なんかは気軽に訪れて頂けますね。
千体もの千手観音像がずら~っと並んでいるのがご覧頂ける「蓮華王院 三十三間堂」や、豊臣秀吉公が祀られている「豊国神社」もこのほど近くです。
花街と呼ばれるお茶屋さんや料亭が立ち並ぶ通りを芸妓さん、舞妓さんが歩いているイメージで知られているのが「祇園」ですね。
日本三大祭りの一つ「祇園祭」が催される「八坂神社」があるのもこの地域。
この地域にある「花見小路通」が正にその場所です。
この辺りは街全体の雰囲気がとても統一されていてとても美しい散策スポットです。
特にお楽しみ頂きたいのは坂道。
「清水寺」へと続く「二寧坂」「産寧坂(三寧坂)」「清水坂」は是非現地を歩いて頂きたいですね。
この地域、「安井金比羅宮」「地主神社」等、縁切り・縁結びと言った「縁(えん)」に由来した有名神社があることでも有名です。
縁切り・縁結びをお願いする作法はそれぞれちょっと特徴的ですので面白いですよ?
「京都御所」は、かつて天皇の居住地として、また儀式/公務を執り行う場所(内裏(だいり))として用いられていた場所です。
明治維新に伴って天皇が「東京」に移られるまでは、こちらが天皇の御在所でした。
「京都」が現在のようにかつての情緒や風景を残すことができたのは、明治時代以降もそれらの重要性を認識して保存に注力したためと言うことは前述したとおりです。
「京都御所」もそうした保存努力が続けられたお陰で、とても貴重な建造物や文化財等が残されており、是非観光して頂きたい場所の一つです。
さて「上京区」は、主に「京都御所」の西側にあたる地域です。
本当に綺麗な碁盤目状の街並みは平地故に余計に整然として見えるせいか、逆に距離感がつかみづらいかもですね。
「京都御所」の他にも、天神(菅原道真公)信仰発祥のお社として有名な「北野天満宮」や、陰陽師・安倍晴明ゆかりの「晴明神社」は人気の観光スポットです。
「京都御所」の北~東側にあたる地域です。 日本の都がこちらに移される以前からこちらの氏神を祀る社としてあったとされる「上賀茂神社」をはじめとして、「平安神宮」「下鴨神社」「岡崎神社」等、とても人気の神社が多くあります。 また「銀閣」で知られる「慈照寺」なんかも良く知られていますね。 ただし、これらはそれぞれがお互いに割と離れています。 大体500m~1.5kmくらい。 寺社仏閣巡りをされる場合は、くれぐれも順路を考えて交通手段を有効活用して頂いた方がよろしいかと。
「元離宮二条城」は世界遺産に登録されていることもあって海外の方々にもよく知られているみたいですね。 「京都御所」の南側にあたるこの地域周辺の観光スポットは、いずれも地下鉄駅からとても近くって訪れやすいんです。 「京都国際マンガミュージアム」「紫雲山 頂法寺(六角堂)」「錦市場」なんかも人気です。
「上京区」の北西側、「京都」市街地の山際にあるこの地域は超有名寺院が集まっているエリアです。 改めてご紹介しますと、「鹿苑寺 金閣」「仁和寺」「龍安寺」の3つです。 これらの寺院、どの季節にご覧頂いても素敵なんですね。 それぞれ趣が違います。 距離も離れておらず「きぬかけの路」と呼ばれる一本の道で繋がっておりますので、徒歩でぶらりと訪れて頂ければ。
江戸時代末期、江戸幕府と反幕府勢力との対立の舞台として日本人にもとても人気の地域です。 映画やドラマ、小説等でもよく取り扱われるんですね。 幕末志士や新撰組が活躍した舞台の多くもこちらでしたので、そのゆかりの地を巡って訪れる観光客も多いんです。 また酒造、つまり日本酒造りの町としても有名なんです。 海外の方達に非常に人気なのが「伏見稲荷大社」。 「千本鳥居」の幻想的な風景は是非とも現地で体感して頂きたいところです。 因みにこちら、国内の「稲荷神社」(およそ3万社・・)の総本山なんですよ?
昔から日本の時代劇をお好きな方って結構海外にはいらっしゃるようですね。
髷(まげ)を結った袴姿の侍なんかが刀を振り回す姿は、「日本」のアイコンの一つと言えるかもしれません。
ここ最近はめっきり少なくなってしまいましたが、そのジャンルの映画やドラマは今でもやはり人気です。
さてさて、こちらの「太秦」ですが、戦前から国内映画会社の多くが時代劇映画の撮影所を置いていたことで有名な地域です。
時代劇映画の最盛期と言われる1950年代なんかはとんでもない数の撮影が行われていました。
その後、日本の娯楽コンテンツが国内のテレビ放送へと移っていくのに伴って撮影所は少なくなっていったわけですが、それでも「太秦」は映画/ドラマの時代劇撮影の中心地であり続けました。
時代劇のようなジャンルの重要なことって街並みの風景ですよね?
屋内外含めた生活空間の造りがあってこその魅力的だったりもします。
「太秦」は、そういったものの屋外セットなんかが集約されていた場所だったわけです。
「東映太秦映画村」はそんな時代劇の屋外セットを元にした体験型テーマパークです。
実際に映画やドラマなんかの撮影で使用されてきたオープンセットですから楽しいですよ?
お好きな方なら猶更ですね。
交通アクセスも容易なので是非いらして下さい。
「京都」市街地の西側郊外にあたる地域ですね。 「京都」屈指の景勝地として知られ、かつては京貴族の別荘地があったりしました。 桂川に架かる「渡月橋」、臨済宗の禅刹として知られる「天龍寺」やその北門から伸びる「竹林の道」は国内でも屈指の有名観光スポットですね。 実際に訪れると、期待していた以上に感動して頂ける場所ですよ?
「宇治」と言えば「茶」です。
全国的にも有名な特産品ということで、宇治茶に関するグルメやお土産モノもたくさん。
超有名老舗なんかもございますので、お抹茶と和菓子を楽しむならば、やはりこちらで。
「源氏物語」にも登場する非常に歴史の古い地域なんです。
さて、皆さん。
十円硬貨はお持ちでしょうか?
おそらくお持ちですよね?
ご覧頂くと、荘厳な建築物が描かれていますよね?
「平等院 鳳凰堂」です。
かつては、まさに十円玉に描かれているような色合いのかなり経年劣化した古色豊かな?感じでしたが、2010年に修復されて元々の朱色の鮮やかな姿に復元されました。
「宇治」にお越しの際は是非ともお立ち寄り頂きたいオススメの場所です。
「京都」「大阪」を中心とする関西地方の水瓶とも言える「琵琶湖」を有する滋賀県の県庁所在地です。 実はこの「大津」、古都として知られる「京都」や「奈良」等よりも更に古い歴史を持つ地域でして、「京都」以前の日本の都が置かれたところなんです。 また周辺には、山王信仰の総本山にあたる「日吉神社」や天台宗総本山として最澄が開いたとされる「比叡山 延暦寺」、「琵琶湖」に佇む鳥居で知られる「白鬚神社」等々、これまた歴史の古い有数の寺社仏閣が数多くあったりします。 近江牛を始めとしたグルメ面でも非常に充実しておりますので、なかなかオススメです。
「京都」から電車で30分掛からないくらい、新幹線ですと15分くらいです。
「大阪」の観光については別ページにて。
→ https://epic-j.com/jp/sightseeing/main-cities/osaka/
「京都」に都が移される以前、日本の都はこちら「奈良」に置かれていました。
特に現在の「奈良」市街地にあたる「平城京」は当時花開いた貴族・仏教文化が色濃く反映された都でした。
現在もその多くの歴史的遺産が残されており、貴重な重要文化財の宝庫だったりします。
「奈良」に都が置かれていた時代は、大陸から伝来した仏教が盛んだったこともあって、寺院建築物が非常に数多く残されてます。
世界最古の木造建築が現存する「法隆寺」は海外でも良く知られた寺院の一つ。
他にも「奈良の大仏」で知られた「東大寺」。
「夫婦大国社(めおとだいこくしゃ)」が人気の「春日大社」。
古事記や日本書紀にも記録が残されている国内最古の神社とも言われる「大神神社(おおみわじんじゃ)」等々、おそらく日本の小中学生はほぼ必ず知っているような歴史的建造物が集まっており、とても散策し甲斐のある都市です。
「京都」「大阪」から電車で共に約1時間前後、「名古屋」からは1時間半くらい。
割と気軽に訪れて頂けます。
「大阪」「京都」と比べて混雑していないので、ゆったり宿泊して頂くには超オススメなんですよ?
是非、訪れてみて下さいませ。
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