TOKYO 2020大会(オリンピック大会:2021年7月23日~8月8日/パラリンピック大会:8月24日~9月5日)が終幕いたしました。世界的な感染症の大流行という非常に異例な状況下での大会開催ということで、各競技の参加者の皆さん、そして大会関係者の方々は本当に大変だったことでしょう。開催期間中の体調管理等々、通常の競技大会とは全く異なるものだったことでしょう。心から賞賛と感謝の意を表したいと思います。勿論、本大会を無事開催することができたのは、競技参加者の皆さんや大会関係者の方々のお陰ばかりではありません。飲食店や小売業を始めとするあらゆる日本の会社や企業による様々な形での対策や、日本国民全体の協力。さらには、本大会の開催に声援を送って下さった世界各国/各地域の皆さん全てのお陰と言うべきでしょう。
今回のTOKYO 2020大会は、”参加”と言う言葉の大切さを改めて考えさせられるものだったと思います。1908年のロンドン大会開催時にIOC会長ピエール・ド・クーベルタン男爵が、聖公会ペンシルベニア大主教のエセルバート・タルボット氏の言葉を引用したスピーチの中の一文はよく知られています。
“L’important, c’est de participer”
英訳:”The importance of these Orympiads is not so much to win, as to take part”
この”参加”と言う言葉には、きっと様々な意味合いが含まれるのでしょう。おそらくは”何かを共に共有し合い、分かち合う”と言った意味合いも含まれる言葉として捉えるべきなのだと思います。今大会の開催にあたっては、各競技会場の観客の有無をはじめとして、その開催方法についてギリギリまで様々に検討が行われました。そもそも、開催そのものについても賛否両論の声が多くありました。しかしながら、そう言ったこと全てを引っ含めて、この大会に”参加”すると言うことだったのではないかと思うわけです。近代以降のオリンピック/パラリンピック大会の意義は、”スポーツ競技による次世代教育の振興と世界平和実現”とされています。今回のような世界的な異常事態に際して、その開催の意義を問うことや、中止/延期と言った意見やその方策等を挙げることもやはり”参加”すると言うことなのではないでしょうか。きっと今大会の開催を通して、私達が得られたこともたくさんあったと思います。それらが本来の意義通りに、今後の”スポーツ競技による次世代教育の振興と世界平和実現”に繋がっていくことを願ってやみません。
COVID-19の世界的な感染拡大による脅威はまだまだ終わったわけではありません。決して油断はできない状況です。この世界的な災禍が一分一秒でも早く無事終息すること、そして世界各国/各地の皆さんに平和な日常が訪れることを引き続き心から願いたいと思います。
2021/10/01 Epic Japan
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